環境に配慮した製品・サービス

基本的な考え方

商品のライフサイクル全体を捉え、材料調達から、お客さまやエンドユーザーの使用・廃棄段階まで含めたサプライチェーン全体で、提供する商品の環境負荷軽減の取り組みを進めると同時に、環境課題解決に資する商品の開発、提供に取り組んでいます。
また、商品の安全性を確保するために、使用する原材料に対して環境負荷の軽減および安全衛生の確保を目的とした原材料選定基準を定め、基準に適合する原材料を調達することを原則としています。

環境配慮製品・サービス基準

全社環境推進委員会において承認された「環境配慮製品・サービス基準」に基づき、ライフサイクル全体を考慮した環境配慮商品を選定しています。
既存製品に続き、今後はデジタル商材やソリューションに対応した基準を追加していきます。

ライフサイクルステージ 基準項目 基準の概要
全体 省エネルギー・
温室効果ガス対策
  • カーボン・オフセットを組み込んだ製品・サービスである
  • 再生可能エネルギー(グリーン電力など)を活用する製品・サービスである
  • GHG*1排出量を明記(カーボンフットプリントなど)し、従来品よりもGHG排出量軽減が図られている製品・サービスである
  • ITインフラの有効活用・集約化が図られている
  • サプライチェーン全体での総エネルギー使用量が削減されている
生産と流通段階 安全素材の使用
  • 有害化学物質の使用を回避または最小化している
再生材料の利用
  • マテリアルリサイクルないしケミカルリサイクル素材を用いた製品である
持続可能性に配慮された材料を使用
  • 再生可能かつ適切に管理された天然資源を利用している
省資源・
省エネルギー
  • 材料投入量を削減している(従来品との比較)
  • 生産工程における廃棄物を削減している(従来品との比較)
  • 生産工程および物流過程でエネルギー・水消費を削減している(従来品との比較)
使用段階
  • 製品の稼動に伴うエネルギー消費を削減している(従来品との比較)

長期使用可能

  • 従来品と比較し、耐久性、修理や部品交換の容易さ、保守・修理サービスの充実度と期間の長さ、機能拡張性やアップグレードが可能である
使用後段階 再使用可能
  • 製品や部品をそのままの形状で同じ用途に使用する。使用済み製品が回収され、再使用されるシステムがある
リサイクル可能
  • 素材ごとに分離・分別し、材料としてマテリアルリサイクルできる。マテリアルリサイクルのための施設、システムがある*2
処理・処分が容易
  • 微生物の働きにより最終的に水と二酸化炭素まで分解することができる材料(生分解性材料)である
  • *1
    GHG(Greenhouse Gas):温室効果ガス
  • *2
    ただし、容器包装リサイクル法で回収・再商品化を義務付けられている容器包装については、「紙」「プラスチック」それぞれのマテリアルリサイクルに支障とならない工夫がなされていること

2005年8月1日 制定
2022年2月1日 最新改定

研究・開発

TOPPANエッジの研究開発の中核を担う中央研究所では、「研究開発成果の市場リリースによる環境影響の低減」を環境方針として環境マネジメントシステムを推進。研究開発の計画的な実行により、環境負荷軽減と環境保全に取り組んでいます。
製品の研究・開発においては、ビジネスフォームで長年培ってきた材料開発・プロセス開発などのコア技術を駆使し、既存事業の強化と新規事業創出の加速に向けた技術革新に挑んでいます。

サステナブル推進部門を新設

2022年度、環境負荷の少ない製品開発や、既存の製品に使用している材料の代替素材開発を担当する部門を中央研究所内に新設。現在、環境負荷を軽減するための素材開発、負荷を「見える化」するソリューション開発など、さまざまなテーマに取り組んでいます。

プリンテッド・エレクトロニクス技術の応用による新たな技術開発

IoT社会の実現には、通信・データ処理機能をもつセンサーデバイスをより低コストかつ大量生産する技術が必要になります。当社が持つ特許技術「銀塩インク」やその印刷プロセス技術、ICカード・RFIDなどで培った電子回路や無線通信の技術を組み合わせることで、材料を必要な分のみ、必要な箇所に省エネルギーで形成する、省資源かつ低コストな製造技術、プリンテッド・エレクトロニクス(以下PE)に関する研究開発を進めています。さらに現在は、PE開発で培った銀塩インクの応用・転用による新たな技術の創出にも取り組んでいます。

[事例]

  • 次世代パワー半導体の高性能化、小型化に貢献する新たな銀塩焼結接合技術の開発

当社は大阪大学産業科学研究所と共同で、銀塩インキを転用した新たな銀塩焼結接合技術を開発しました。パワー半導体に使用されるハンダの代替として銀塩インキを活用、大面積の接合に使用することで、自動車、鉄道、通信、再生エネルギーなど各分野で使用される電力変換器から生じる熱を効率的に逃がせるため、冷却に要するエネルギー使用量を削減することができます。また、鉛のフリー化など別の環境配慮面からも注目される技術です。

製品・サービス

主に紙やプラスチックの使用量削減などを推進するため、ビジネスフォーム(帳票)やカードなど、媒体製品の仕様や素材の変更による環境負荷軽減に取り組んでいます。

シール・ラベルの資源循環を普及促進する「J-ECOL」に加盟

TOPPANエッジは、シール・ラベルの使用済み剥離紙の資源循環を普及促進する一般社団法人ラベル循環協会「J-ECOL」に加盟致しました。

「J-ECOL(Japan Earth Conscious Labeling Association)」の主な活動

(1)使用済み剥離紙の再生資源化、普及促進
   分別ガイドラインの策定、会員による分別周知活動
   使用済み剥離紙リサイクルの相談、リサイクル企業とラベルユーザー企業のマッチング
(2)リサイクル技術確立の支援
   再生しやすい剥離紙の設計、再生を促すための補助
(3)リサイクル状況の可視化・情報発信
   環境負荷の可視化、普及活動の進捗に関する情報発信

詳細はこちらをご覧ください。

主な環境配慮製品

当社および子会社の選定基準に基づき、認定された環境配慮製品です。

FSC®森林認証紙を使用した製品

当社は世界の森林を対象とした「FSC」「PEFC」のCoC認証を取得、認証紙を使用した製品の開発・提供を推進しています。

POSTEX-i FSC認証タイプ
POSTEX-i FSC認証タイプ
ECO封筒
ECO封筒

脱プラスチック製品

脱プラスティックに貢献可能な紙製ファイル、紙ラッピング製品も提供しています。FSC認証紙を選択することができ、さらに森林資源の保全にもつながります。

い~ファイル(紙製ファイル)
い~ファイル(紙製ファイル)
わんぱ☆くめ~るECO
わんぱ☆くめ~るECO

カーボン・オフセット付き封筒・はがき

封筒やはがきを、環境省認証の森林整備事業で生まれるクレジットを使用することによりオフセットしてご提供します。

カーボン・オフセット付き封筒・はがき

環境配慮型ラベル

バイオマスマーク対応など環境に配慮した材料への変更、仕様変更による廃棄物排出量の低減など、環境負荷を軽減する製品の開発を進めています。

環境配慮型ラベルのラインアップ(例)

バイオマスラベル
バイオマスラベル
パターンタック配送伝票コールドタイプ
パターンタック配送伝票コールドタイプ
EXフォームサーマルコールドタイプ/コールド一体型
EXフォームサーマルコールドタイプ/コールド一体型
EXフォームECOタイプ
EXフォームECOタイプ

CloudDM(DMサービス)

最適なタイミングでパーソナルな内容の紙DMを発送するサービスです。
必要都度生産するオンデマンド生産で、用紙の廃棄量や在庫の削減を実現しています。
また、封筒やはがきはすべてFSC認証紙を使用しています。

CloudDM(DMサービス)
    圧着ハガキ版               定型封書版             大判圧着版