ニュースリリース

NFCフォーラム規格準拠リーダー・ライターを開発
デジタル機器間のデータ通信を手軽に

2017年8月4日

デジタルハイブリッドのトッパン・フォームズ株式会社は、NFCフォーラム規格に準拠した低価格帯の暗号機能付きリーダー・ライター「TN18301シリーズ」(以下本製品)を開発しました。NFC機能搭載のスマートフォンやタブレット端末の普及拡大により、NFC機能を使ってデジタル機器間のデータ通信を手軽に実現する環境が進んでいます。しかしNFC機能搭載のデジタル機器は全体的に見るとまだ少なく、手軽にNFC機能を付加できるリーダー・ライターを求める声が高まっていました。本製品はNFCフォーラム仕様として定義されている、(1)リーダー・ライター(2)非接触ICカードとして機能するカードエミュレーション(3)NFC機器同士でデータ交換できるP2P、の3モードをサポート。入退室管理や個人認証などのアプリケーションにおいても高度な米国の暗号規格Advanced Encryption Standard (AES)で対応します。

TN18301(U)、TN18301(E)機器組込用モジュール

背景

2015年より販売してきたリーダー・ライター「TR63036シリーズ」では、主にICカードを通信対象としたリーダー・ライター機能を搭載し、オフィスで使う複合機の個人認証や入退室管理用機器などに使われています。近年のNFC機能搭載端末の普及により、従来のICカードリーダー・ライターに対してもスマートフォンなどとの通信機能が求められるようになりました。またセキュリティ性の高い新規格メディア(ICカード)採用の要求も高まっています。そこで本製品では新たにカードエミュレーションモード、P2Pモード機能を実装しNFC機能に対応しました。また暗号機能の拡張により、従来機種(TR63036シリーズ)では未対応であったMIFARE Plusなどのセキュリティ性の高い新規格メディアへも対応しました。なお従来機種との互換性を確保しているため、新機種への移行も最低限のシステム変更で対応可能です。

特長

  1. NFCフォーラム規格準拠(下図参照、NFC Forum Tag Type1?5に対応)
  2. USB/UART通信によるコマンド制御に加え、I2CによるNCI(NFC Controller Interface)コマンドに対応
  3. 暗号(セキュア)機能搭載(3DES/AES、CRYPT01対応)
  4. MIFARE 1K/4K/DES Fire、FeliCa Standard/Lite/Lite-S、ICODE SLIなどに加え、MIFARE Plus、NTAG I2C plus、ICODE SLIX2(認証)などの新規格メディアに対応

各モードの動作イメージおよびアプリケーション例

モード

アプリケーション例

(1)リーダー・ライターモード
  • 複合機の個人認証
  • 入退室管理(カードをかざしドアを開錠)
  • 電子マネー決済(POS端末へ接続)
(2)カードエミュレーションモード

Wi-Fi、Bluetoothのワンタッチペアリング(スマートフォンをかざすだけで、Wi-Fi、Bluetoothの設定が完了)

(3)P2Pモード

データ転送(スマートフォンなどをかざし、画像データ、機器のメンテナンス情報などを取得)

今後の展開

本製品はオフィスで使う複合機の個人認証や入退室管理用機器など従来機種での用途に加え、NFC機能の搭載により決済端末やスマートフォンなどとの機器連携など汎用的な使い方が可能となります。発売開始は11月、価格は5,000円程度(1,000台製造時の参考価格)を予定しており、派生製品を含めて2018年度に1億円の売り上げを目指します。

以上

※「デジタルハイブリッド」は、トッパン・フォームズ株式会社の登録商標です。

※NFC(Near Field Communication : ISO/IEC 18092、21481)

※「FeliCa」は、ソニー株式会社の登録商標です。

※「FeliCa」は、ソニー株式会社が開発した非接触ICカードの技術方式です。

※その他記載された製品名などは、各社の登録商標あるいは商標です。

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TOPPANエッジ株式会社

経営企画部広報チーム
本社:東京都港区東新橋1-7-3
TEL:03(6253)5730<代表>

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