ニュースリリース

再生医療分野における-150℃以下の低温輸送システムの提供開始
GDPガイドラインに対応、輸送温度のリアルタイム監視が可能

2019年7月3日

トッパン・フォームズ株式会社
岩谷産業株式会社

 トッパン・フォームズ株式会社(以下トッパンフォームズ)と岩谷産業株式会社(以下岩谷産業)は、医薬品の適正流通(GDP)ガイドラインに対応し、再生医療分野での利用可能な新たな輸送温度管理システムの提供を開始します。
 本システムは、再生医療分野で細胞・医薬品を保管・輸送する際に、細胞・医薬品が収納された容器内外の温度管理を可能にするものです。温度管理は、岩谷産業が提供する、液化窒素を使用して-150℃以下の環境を保つ「ドライシッパー(細胞輸送容器)」と、トッパンフォームズが新たに開発した温度ロガー「オントレイシス タグ-196℃*1」および温度管理プラットフォーム「オントレイシス クラウド*2」を利用します。-150℃以下の低温環境で温度・位置情報のログデータをリアルタイムで取得でき、再生医療等製品の輸送・保管時の温度品質向上に貢献します。

システムイメージ

背景

 日本国内では安全性の向上を目的に、厚生労働省から2018年12月に医薬品の流通過程における国際品質管理基準であるGDPに準じたガイドラインが公表されており、再生医療分野も本ガイドラインの対象に含まれています。
 医薬品の輸送・保管に関わる医薬メーカーや医薬卸、倉庫、運輸などの企業は、定温輸送を含む輸送・保管時の品質管理の厳格化のため、物品輸送時の温度ログの取得や管理強化などの取り組みを進めています。

特長

  1. ドライシッパー、温度ロガー、管理用クラウドシステムを一括提供
    輸送用のドライシッパーと温度管理用の温度ロガー、温度管理システムを合わせて提供可能。
  2. -150℃以下の低温環境での温度管理に対応
    -196℃まで計測可能な温度ロガーの使用で、-150℃以下の低温環境でも正しい温度ログの取得が可能。
  3. クラウドシステム上でのリアルタイム監視が可能
    取得した温度や位置情報などのログデータは、スマートフォンなどの通信を通じて、クラウド環境へアップロードされるため、遠隔地からでもログデータ閲覧が可能。

今後の展開

 トッパンフォームズと岩谷産業は、本システムを再生医療に関わる医薬メーカー、医薬品卸や病院などへと展開し、輸送・保管を通じて再生医療の発展に貢献してまいります。
 なお、2019年7月3日(水)~5日(金)に東京ビッグサイト 青海展示棟で開催される「第1回 再生医療 産業化展(東京)」の岩谷産業ブースにて本システムを紹介しています。
第1回 再生医療 産業化展(東京)の詳細は以下のURLからご覧いただけます。
岩谷産業:http://www.iwatani.co.jp/jpn/information/detail_2046.html
公式URL:https://www.regenmed-t.jp/ja-jp.html

以上

*1 「オントレイシス タグ-196℃」は、本体と外部ケーブルの先端の2カ所に温度センサーを装備し、保冷箱内の温度計測だけでなく、保冷箱外の周辺環境の温度計測を行うことができる温度ロガーです。本製品では-196℃までの計測が可能です。
詳細は以下のWebサイトをご覧ください。
URL:https://www.toppan-f.co.jp/mechacool/ontrasys/

*2 「オントレイシス クラウド」は、計測した温度・位置データをスマートフォン等を使用してサーバーに自動送信し、クライアントPCから状態の監視、ログデータの保存、管理を行うことができるクラウドシステムです。
詳細は以下のニュースリリースをご覧ください。
URL:https://www.toppan-f.co.jp/news/2019/0625.html

※「Ontrasys/オントレイシス」は、トッパン・フォームズ株式会社の登録商標です。

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TOPPANエッジ株式会社

経営企画部広報チーム
本社:東京都港区東新橋1-7-3
TEL:03(6253)5730<代表>

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